2021年6月21日付の河北新報22面において、河北新報に掲載されました。
記事では岩手大学等の研究グループが行った1昨年の台風19号災害時の住民の避
難行動の調査結果が紹介されました。対象とした地区は県内でも土石流による被
害の大きかった宮古市白浜地区(全壊8戸)、釜石市佐須地区(全壊1戸)です。
両地区ともほぼ全域が土砂災害警戒区域に指定されていますが、回答のあった70
世帯のうち、避難しなかった世帯は5割程度と多かったです。また避難時刻も災
害発生の直前での避難が多かった。調査した2地区とも全壊した家の住民は事前
に全員避難していました。とりわけ、白浜地では地区の消防団と自治会で、希望
者9名(全壊8戸に居住)を指定避難所まで車で避難させたことが犠牲を出さなか
ったことにつながったと言えます。両地区とも半島部の集落であり、指定避難所
は離れた場所にあります。こうした半島部の避難路は災害で途絶しやすいため、
住民の送迎も考えた施策の検討も必要です。