杜陵高等学校で復興・防災学習に関する出前授業を行いました

 1月31日(金)、岩手県立杜陵高等学校生15名、岩手県立千厩高等学校生15名を対象として地域防災研究センターの本山敬祐准教授が復興・防災学習に関する出前授業を行いました。
 杜陵高校本校・奥州校の定時制・通信制課程の生徒会リーダーと千厩高校の生徒会リーダーが集う『オール杜陵高校生徒交流会(冬)』のプログラムの一環として、本学大学院教育学研究科第7期生有志が作成した「語り・継ぎ」トランプを使ったワークショップに取り組みました。
 最初に、トランプに書かれたメッセージを声に出して読みながら、高校生と一緒に七並べをしました。カードを並べたところで、「いわての復興教育」で育みたい教育的価値「いきる・かかわる・そなえる」に加えて、人から聞いたことや自分で学んだことを別の人に伝える「かたり・つぎ」の意味について共有しました。その後、カードに記載された二次元コードで詳しく調べたり、気になるカードを一枚選んでなぜそのカードが気になったのかを紹介しあいました。
 後半はトランプの体験を踏まえて、杜陵高校の先生によるワークショップを通じて地域の発展や防災のために自分たちにできることについて考えをまとめて発表しました。高校生のアイデアや地域に対する思いに、参加した大学生、大学院生が感銘を受けました。
 「語り・継ぎ」トランプ全54枚には、様々な観点から東日本大震災の教訓が込められています。自分の好きな事や自分が大事にしてきたことが復興や防災とつながっていることに気づけた生徒さんや、自分に被災経験がなくとも学んだことを人に伝えることが大事だと納得してくださった生徒さんからは、「自分にもできるかも、と思った」という感想をいただきました。何年先、何十年先まで防災や復興に関する大切な知識や知恵を伝え続けるためにも、「語り・継ぎ」トランプのように日常の中で楽しさを伴う学びの意義や可能性を再認識しました。
 なお、今回の出前授業はいわての師匠派遣事業として実施されたものです。

実施日:2025年1月31日(金)
開催場所:岩手県立杜陵高等学校
講師:教育学部附属教育実践・学校安全学研究開発センター 准教授 本山敬祐
   教育学部生3名、教育学研究科(教職大学院)院生3名
参加人数:30名