東日本大震災から6年が経過しようとしており、震災対応の継続的な検証が課題となっています。また、昨年は台風10号による大雨が発生し、岩手県では連続して大きな災害に直面することになりました。今回のフォーラムでは「災害時のネットワーク確保は如何にあるべきか」をテーマに開催し、約100名の来場者がみられました。
基調講演では、東日本大震災当時に東北地方整備局道路部道路管理課長として対応されていた木我茂氏と、南海トラフ地震対策中部圏戦略会議委員の秀島栄三氏を講演者にお招きし、3.11で実際に行われた道路啓開の作業フローと現場で求められる判断、また、台風・大雨災害における広域避難の可能性と実現に向けた対策などについてお話しいただきました。南正昭センター長からは、台風10号による道路網への影響と、避難計画の再検討に基づいた震災復興事業における効果の検証について問題提起がありました。
後半の車座トークでは、東北地方整備局岩手河川国道事務所長の清水晃氏をアドバイザーに加え、近年における大規模災害の経験を踏まえた、今後の道路ネットワークのあり方についてディスカッションを行いました。会場からも意見や質問があげられ、社会的なネットワークの構築も見通しながら、今後の災害対応について検討していく機会となりました。
開催日時: | 2017年2月20日(月) 13:30〜16:30 |
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開催場所: | 岩手大学教育学部キャンパス内 北桐ホール |
プログラム:
1.基調講演
〇「東日本大震災発生時の道路ネットワークの早期確保に向けた取組み」
(株)復建技術コンサルタント事業企画本部
副本部長 木 我 茂
※東日本大震災当時 東北地方整備局道路部道路管理課長
〇「大規模災害時の広域避難と道路啓開」
名古屋工業大学高度防災工学センター
教授 秀 島 栄 三
※南海トラフ地震対策中部圏戦略会議委員
〇「災害時における道路ネットワークの確保」
岩手大学地域防災研究センター
センター長 南 正 昭