2025年8月7日(木)、岩手大学銀河ホールにおいて第31回地域防災フォーラム「いわて発 高校生による地域防災・復興~次世代が考える新たな災害文化~」が開催されました。フォーラムは二部構成で行われ、オンラインを含めて約50名の参加がありました。
第一部の活動報告では、岩手県立西和賀高校、宮古水産高校、大槌高校、釜石高校から各2名の高校生が取り組みを紹介しました。
西和賀高校は、「スノーバスターズに学ぶ地域力~若者が担う西和賀の防災」というテーマで、除雪活動を通した高齢者等とのコミュニケーション、地域づくりにつながっているという報告を行いました。
宮古水産高校は、東日本大震災で被災した高校でしたが、内陸にある西和賀高校との相互交流やシューターを使用した避難訓練など「宮古水産高校で実施した防災教育と生徒会交流の報告」として紹介しました。
大槌高校は、「学生の防災意識を高めるための避難訓練のあり方」として探求学習などで防災学習を積み重ねてきた中、三重県の学校の取り組みに刺激を受け、校内にバイスタンダーズという組織を立ち上げ、訓練シナリオを伏せた生徒創造型避難訓練の実施内容と今後の展望について報告しました。
釜石高校は、「夢団がつなぐ未来~命を守る防災のバトン~」というタイトルで発表しました。夢団は2019年のラグビーワールドカップ釜石開催をきっかけに設立された釜石高校有志の団体で今回の2名は震災の経験がある最後の世代として活動しているとのこと。能登半島地震の被災地における研修や全国の高校との交流などに加え、ゲーム班、防災食班、動画班、釜石クロスロード班という日常活動の紹介、最後には震災の語りも行われました。
第二部のパネルディスカッションでは、第一部の報告をふまえた高校生間の質疑応答、今後の抱負などが語られ、会場聴講者とのやりとりも行われるなど活発な議論となりました。
聴講者からは、「高校生のエネルギーや発想力に驚かされた」、「若い人たちの防災意識の高さに感心し、ともに地域防災に取り組んでいく必要があると感じた」、「高校生がこのように自発的に防災について考えて行動しているという活動自体を知らなかったので、とても感心し高校生だけでなく様々な地域で自分たちの暮らしと防災について興味を持つことの必要性を改めて考えさせられた」などの感想がありました。
なお、当日の様子は、8月7日夕方のNHK、8月8日の岩手日報、8月21日の岩手建設工業新聞で紹介されました。
開催日時: | 2025年8月7日(木)13:30~16:30 |
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開催場所: | 岩手大学 復興祈念銀河ホール |