岩手大学地域防災研究センターは、地域の特性に応じた防災システム(三陸モデル)構築を目指し、自然災害や防災・減災、被災地の復興やまちづくり、あるいは災害文化の醸成・継承に関する調査・研究・活動を行っています。そこで得られた知見を多くの方々に広く知っていただくことを目的に、地域防災フォーラムを定期的に開催しております。
第14回となる今回は、東日本大震災から4年を経た被災地が抱える課題について、神戸大学と連携し阪神・淡路大震災からの復興の知見を踏まえ、中・長期化する復興まちづくりについて「地域創生」をテーマに討議を行いました。開催あいさつの後、まず第1部として岩手大学から、地域防災研究センターの活動と震災復興・地域創生に向けた大学の役割、小中学校に着目した地域防災・地域再生の拠点形成に関する調査研究および活動の報告がありました。
第2部では神戸大学から、住民アンケート調査の結果を踏まえた防災まちづくりと日々の安全対策、心理・福祉ケア問題解決型関与とを組み合わせた地域行政サービスのあり方、復興からの学びと生活再建の基盤となるまちづくりの方法、震災記録の価値の検証およびその発掘・集約体制に関する知見が提示されました。質疑応答ではフロアから積極的な意見・質問が挙げられ、有意義な議論が交わされました。人口減少の社会情勢下における震災復興と、その先にある地域創生に向けて、被災地にある大学としてどのように取り組んでいくか考える機会となりました。
開催日時: | 2015年8月3日(月) 13:00~15:30(開場12:30) |
---|---|
開催場所: | 岩手大学工学部キャンパス内 復興祈念銀河ホール |
プログラム:
開会あいさつ
越谷 信(岩手大学地域防災研究センター副センター長,工学部准教授)
第1部 岩手大学
基調報告「地域防災研究センターの最近の活動と地域創生」
南 正昭(地域防災研究センター長,工学部教授)
報告「学校を中心とした地域防災・地域再生の拠点形成」
菊池 義浩(地域防災研究センター特任助教)
第2部 神戸大学
報告「未来への防災まちづくり-安全対策をどう生かすか」
北後 明彦(都市安全研究センター長・教授)
報告「生活復興と心理問題」
齊藤 誠一(人間発達環境科学研究科准教授)
報告「生業復興と法」
金子 由芳(国際協力研究科教授)
報告「被災者と連携する震災資料収集体制について」
奥村 弘(人文学研究科教授,地域連携推進室長)
質疑応答
ファシリテーター 松岡 勝実(岩手大学地域防災研究センター,人文社会科学部教授)
奥村 弘(前掲)
閉会あいさつ
奥村 弘(前掲)
開会あいさつ 越谷信 副センター長 |
基調報告 南正昭 センター長 |
報告 菊池義浩 特任助教 |
会場の様子 |
報告 北後明彦 教授 |
報告 齊藤 誠一 准教授 |
報告 金子由芳 教授 |
報告 奥村弘 教授 |
ファシリテーター 松岡勝実 教授 |
質疑応答の様子 |