韓国・ハンバット大学校との学生交流研修会(in 岩手大学)に参加しました

 8月24日(月)~26日(水)にかけて、岩手大学工学部の研究高度化・グローバル化特別対策室主催による「韓国・ハンバット大学校との学生交流研修会(in 岩手大学)」が開催されました。岩手大学とハンバット大学は大学間協定を締結しており、今回はハンバット大学校から教職員7名と学生12名が来学し、地域防災研究センターもこれに参加・協力しました。
 このプログラムは「持続可能な年・地域の創造に向けて~Toward creating sustainable urban and region~」をテーマに、被災地の復興や地域再生の実現に向けて、両学の学生が共同しながら取り組むことを課題としています。英語での問題解決型学習のPBL(Problem / Project Based Learning)を通して、被災地が抱える現実的な問題に対し、与えられた課題に対して分野横断的なアプローチから解決策を検討し、最終的にはグループ・ワークの成果について発表・提案を行なうというものです。
 初日は大学紹介や学生の自己紹介が行なわれた後、研修プログラムの説明および両学の研究者によるミニ講義が行なわれました。地域防災研究センターからは、被災地の現状について菊池義浩特任助教による説明があり、研修テーマに関わる津波被害の実態および復興計画の概要などを解説しました。また、小林宏一郎准教授からは最近の研究課題について、災害時における見守りシステムの研究成果の紹介がありました。その後、事前に設定していた課題ごとにグループ分けが行なわれ、学生同士のグループ・ワークを開始しました。
 2日目は宮古市に移動し、被災地の現況について視察しました。当日は強風のため、予定していた浄土ヶ浜遊覧船は残念ながら中止になりましたが、ビジターセンターの展示見学や海岸沿いに通っている自然歩道散策など、三陸の歴史や自然について学ぶ時間となりました。午後は田老地区に移動し、震災遺稿として保存が決定した「たろう観光ホテル」や、再建が進められている防潮堤や住宅地を視察しながら現地説明を行いました。続けて、集団移転先となる高台団地の造成地に上がり、そこで実際に事業を請け負っているUR都市機構の方々から説明いただき、どちらも両学の学生や教員から意欲的な質問が挙げられました。
 最終日は各グループとも成果発表に向けた追い込みがみられ、タイトなスケジュールのなかで英語によるコミュニケーションをこなしながら各々の提案をまとめており、交流研修に対する真剣さが感じられました。なかには独創的な考えを披露するグループもあり、成果発表会後の講評でも今回のプロジェクトによる効果を期待する積極的な意見がありました。
 地域防災や震災復興をテーマとしたこのような国際交流事業への参加・協力を通して、これまでの調査・研究・実践活動で得られた成果を社会に還元させていくための機会となりました。
開催日時: 2015年8月24日(月)~26日(水)

プログラム:

韓国・ハンバット大学校との学生交流研修会(in 岩手大学)
 ~被災地復興・地域再生のためのアイディアを日韓共同の分野横断的アプローチから提案する~
1日目(24日)
 開会の挨拶
 大学紹介
 学生自己紹介
 本研修プログラム(PBL)の説明
 ミニ講義 1~7
 グループ・ワーク その1
2日目(25日)
 浄土ヶ浜見学(宮古市)
 田老地区見学(宮古市)
 グループ・ワーク その2(田老地区公民館)
 グループ・ワーク その2 続き(岩手大学)
3日目(26日)
 グループ・ワーク その3
 成果発表会
  学部長挨拶
  学生発表
  講評
  修了証授与
 学生研究室見学
 1.大学紹介(李先生)

大学紹介(ハンバット大学校 李 忠坤 教授)

 2.学生自己紹介

学生による自己紹介

 3.ミニ講義(小林先生)_resize

ミニ講義(小林 宏一郎 准教授)

 4.PBLその1_reisize

PBLグループ・ワーク その1

 5.浄土ヶ浜散策

浄土ヶ浜の見学

 6.現地視察(浸水地)

被災地の現地視察(宮古市・田老地区)

 7.現地視察(高台団地)_resize

高台団地の現地視察(宮古市・田老地区)

 8.PBLその3_resize

PBLグループ・ワーク その3

 9.学生成果発表_resize

学生による成果発表

 10.質疑応答_resize

質疑応答の様子

  11.集合写真_resize

集合写真